損失回避 (Loss Aversion)

損失回避(Loss Aversion)とは、ユーザーが潜在的な損失を避ける傾向や行動を指します。この心理現象は、人々が利益を得るよりも損失を避けたいという感情に基づいています。損失回避は希少性効果と関連しています。

損失回避 Loss Aversion UX 例

損失回避がなぜ効果があるのか

損失回避が機能する理由は、人間の心理学的な側面に関連しています。研究によると、人々は損失の不快感が利益の喜びよりもはるかに強いため、損失を避ける傾向があります。このため、UXデザインでは損失回避の原理を利用して、ユーザーがストレスを感じず、より良いエクスペリエンスを得られるようにすることが重要となります。

損失回避の参考例

HULUや動画配信系サービスは解約時に、解約してしまうと見れなくなってしまう動画をユーザーにリマインドするステップを解約フローに挟むことで、損失回避の心理的効果を試みています。

hulu 損失回避 Loss Aversion UX 例
Hulu

また、オンラインショッピングサイトなどは、限定時間セールや在庫限りの商品を提示することでユーザーに損失感を生じさせ、購入意欲を喚起します。これにより、「今すぐ購入しなければ、お得な機会を逃してしまう」という損失回避の心理が働き、ユーザーは迷わず購入に進む傾向があります。

参照: The attention–aversion gap: how allocation of attention relates to loss aversion (2019)

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記事の著者
松下村塾株式会社 代表 ウルフ松陰    Twitter
松下村塾株式会社の代表として、国内外の企業にデータドリブンなグロース戦略とUXデザインを提供。LIFULLやTinderなどの大手企業で成果を上げ、データ活用による成長支援に注力しています。2016年にグッドデザイン賞を受賞し、現在はデータ分析による成長に基づくビジネス書を執筆中。
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