系列位置効果 (Serial Position Effect)とは、リストや情報のグループが提示された際、最初と最後に位置する項目が、中間に位置する項目よりも記憶しやすくなる傾向に関するの認知の現象です。
系列位置効果 (Serial Position Effect)とは、リストや情報のグループが提示された際、最初と最後に位置する項目が、中間に位置する項目よりも記憶しやすくなる傾向に関するの認知の現象です。
系列位置効果が働く理由は、主にユーザーの短期記憶と長期記憶の働きに関連しています。リストの最初に位置する項目は、注意の集中やリハーサル(繰り返し)によって長期記憶に移されやすくなるため、一次効果が生じます。一方で、リストの最後に位置する項目はリストの最後に位置する項目は、短期記憶に新鮮に留まるため、再生効果が現れます。中間に位置する項目は、これらの効果のいずれにも該当しないため、記憶しにくくなります。この現象は、人間の脳が情報の処理や整理を効率的に行うための無意識的な働きとされています。
音楽配信サービスSpotifyのアプリでは、アイコンが3つずつしか表示されません。下のメニューバーでは最初と最後に一番使われる項目を置くことで、系列位置効果が働くいた時、ユーザーが自分が求めている機能のボタンがどこにあるかが直感的に思い出せるようになります。同時に、3件以上の項目が並ぶと最初と最後の項目以外が記憶から薄れますが、Spotifyは上部及び下部のメニューバーを3つの項目まで絞ることにより、中心の項目も思い出しやすくなります。
参照:
Serial position effects in free memory recall—An ERP-study (2007)