選択的注意(Selective Attention)とは、ユーザーが情報過多の状況下でも、目的に沿った情報やタスクに集中し、他の無関係な刺激や情報を無視する傾向を指します。
選択的注意(Selective Attention)とは、ユーザーが情報過多の状況下でも、目的に沿った情報やタスクに集中し、他の無関係な刺激や情報を無視する傾向を指します。
選択的注意が効果的である理由は、人間の認知能力には限界があるためです。情報過多の状況では、全ての情報に注意を払うことは困難であり、情報の取捨選択が重要となります。選択的注意により、ユーザーは無関係な情報を無視し、目的に沿った情報やタスクに集中することができ、作業効率が向上します。選択的注意は、大事な時に環境の重要な情報を見落とさないための生存本能だと言えるでしょう。
楽天市場
楽天市場は、多くのバナーやリンク、情報が詰まったウェブサイトのため、ユーザーは通常のサイト以上に選択的注意を用いて目的に沿った情報を見つける必要があります。ユーザーは楽天市場のトップページが情報過多に感じ、選択的注意を働かせ、自分が探している機能やカテゴリーのみしか見ないようにし、他の無関係なバナーやリンクを無視してしまいます。これは楽天市場が意図的に選択的注意を働かせ、情報過多でも各ユーザーが見たいものを見つけてくれるからこそ情報が多くても問題ないという考えもあれば、情報過多により選択的注意を働かせても目的の情報が見つけられなくなってしまう/選択的注意が効き過ぎて見て欲しい情報にすら目を向けなくなってしまうという考えもあります。このように、選択的注意はバナー・ブランドネスを発動させてしまうこともあります。
参照:
Costs and benefits of target activation and distractor inhibition in selective attention(1991)